再生

特に何か理由がある訳ではない。
自分に興味がない存在が、何か行動をするのに理由など要らない。
だから、その日も特に理由などなかった。

飛び込んでくる、音。
それにとっては、自分など聞き手の一人に過ぎなかったのかもしれない。
それでも。
涙が出た。
救われたと思った。
自分はここにいていいのだと。
間違ってもいいのだ、と。
失敗作であっても構わないのだ、と。
小さくそのフレーズを口ずさむ。
もう一度、涙をこぼし、微笑んだ。

自分の為に。
自分の為に。
ずっと前に置いてきたはずの涙を流した。
ずっと昔に忘れたはずの笑みを浮かべた。

これから先。
何度も同じ思いに囚われるだろう。
自分の存在価値を見出せず、効率的に考えて必要ないと判断する事も多々あるだろう。

だが、気づいてしまった。
涙をこぼしたときに。
笑みを漏らしたときに。
救われたと思った時に。

もし、万が一。
自分の何かが誰かを救えるのだとしたら―――。

そう儚い夢を持ってしまった。
儚く、逆らいがたく、とてつもない夢。
逃げられるはずがなかった。
逃げるはずがなかった。

何もない自分が見出したたった一つのモノ。
他の誰でもない、俺自身の存在を認めてくれる唯一のモノ。
救う事で救われる。
それが暗いものであったとしても。
自分にとっては、立った一筋の光に思えた。

迷う必要はなかった。
一つの楽器を手に取り、歩き出す。
目に光はまだないけれど。
口元に浮かぶ笑みは間違いなく、虚無から来るものではなく。
目尻に光る涙は間違いなく、自虐的なものではないと思っていた。


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　２００５　２　２１

遊園地。

遊園地…楽しそうだなぁ…♪

よし。
フォレストウィンドで皆で遊園地に行ってみようかな♪
んっと、スレッド形式にして、その為には、えっと、うんと…。

あ、そうだ（何か閃いた顔）
んふふふふーｖｖ

惰性

笑い方が分からない。
誰かの言葉で笑っても。
その笑っている自分を冷静に認識する程度には、笑う事に対する意義を失っていた。
だから、TV番組の真似をした。
子供っぽく笑おうと努めて明るく。

笑顔でいようとした。
それが一番楽だから。
泣いては心配される。
心配されて―――疎まれる。
自分が笑顔だと、回りは笑顔だった。

争いが起こるのは面倒だった。
自分がハズレを引けばとりあえず場が丸くなることを知った。
だから、進んで落とし穴へとはまり。
転んで見せ。その度にダメなやつだな、と笑われた。

その一方でよく泣いた。自分の為と偽って、誰かの為に見えるように。
そうすれば相手が心を赦さないまでも、敵ではないと認識してくれたから。

自分の為の涙は流さない。
自分の為の笑顔は生まない。
そうするのが生きるにはたやすくなるコツだった。


　　　　　　　　　　　　　　２００４　７　２８

崩壊

はじめは、雨だった。
それが涙だと気づくのに、暫くの時を必要とした。
結局は、自分は生まれた時から決められていた。
自分の道だと信じて。
それが全ての人を幸せにすると信じて。

疑いはした。
それでいいのかと、自問自答を繰り返しもした。
それでも、それがきっと誰かを―――自分を囲む全てを幸せにすると。
ただ純粋に、己の全てだと想っている者の言葉を信じて。


だが結局―――それは虚構だった。
自分は全て決められていた。
それが適わぬと判断された時、失敗作だと断定された。
自分はこの世に生まれて来てはいけなかったものだと宣告されたようなものだった。

全てに興味をなくした。
知識を蓄えるのは時間つぶしにはなった。
知らないものを覚えると言うことは他人を欺く役に立った。

だが、それだけだ。
自分に興味を無くしてしまった以上、他の何ものにも興味を持てるはずがなかった。

だって、世界がどうなろうとも構わないから。
自分がどうなろうとも構わないから。
坂道で転がり出した石が止まらない様に。
自分が生きている理由も、ブレーキがないから以上のものはなかった。
きっと、いずれ道が平坦になり、慣性がなくなってしまえば。
自分は簡単にその活動をやめるのだろうと、他人事のように考えていた。


事実、世の中は自分がそう考えようともまるで支障も無く回っていたのだから。


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　１９９６　４　１７

つらつらと。

とりあえず作っては見たものの。
日記を書けばいいのかなぁ…。
まぁ、心に残ったこととかを書いていこうっと。

んっと、僕の結社…フォレストウィンドだね。
僕の、って言うのはなんかおこがましいけど、一応僕が立てたから僕のってことにしとこう。
ほんとは僕らの、って言いたいんだけどね、速く言える様になるといいなぁ。
と、話がずれちゃった。

フォレストウィンド。直訳すると、森の風。
どーして軽音楽系なのにこんな名前にしたのかって言うと、訳があるんだ。

森の中に吹く風。
それは葉を揺らし、枝を擦れさせ、木々を躍らせる。
それらの音が重なり合い、音はメロディとなり、メロディは曲となる。
最初の音楽って、そうやって生まれたんじゃないかな…って。
人間が認識した物は違うかもしれないけど、ね。
森のように優しく、風のようにいつでも。
そばにいるのが、音楽。
だから、フォレストウィンド。

皆が音を好きになってくれますように。
音のない世界で生きる僕らだからこそ。
そう言うものを大事にしていきたいって、思うんだ。